【サッカー】関係者「ハリル監督は1対1だと話を聞いてくれるが多くの人を前にすると自分がボスなんだという態度に変わる」



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2018年4月11日7時0分 スポーツ報知

17年11月、ブラジル戦から一夜明け、練習前の円陣で選手に激しい口調で話すハリルホジッチ監督

 昨年11月のことだった。自宅のあるフランス・リールでのブラジル戦を前に、バヒド・ハリルホジッチ監督は突然、報道陣に逆質問した。「私は日本でどう思われていますか」。雑談中に見せていた柔らかい表情からは一転、目は真剣だった。我が道を行き、周囲の評価は気にしないタイプだと思っていた指揮官の意外な横顔。「要求が高く、厳しいイメージ」などの評価に軽くうなずくと、ゆっくりと諭すように口を開いた。

 「私だって、選手を不快にさせたいわけではない。嫌われたいわけでもない。でも、活動期間の短い代表で選手を伸ばすには厳しく言うしかないんだ。日本人は真面目で規律を守る。私は選手たちが大好きだし、誇りに思う。だからこそ厳しい言葉で伝える。友人に本音を言うのは当然だろ?」

 ピッチを離れればシャンパンを愛し、冗談も言い、疲れていても「やれやれ」という表情で必ず取材に応じる。報道陣にとっては愛すべき堅物“おじいちゃん”だが、選手を前にすると態度は180度変わった。他人の評価を気にするような弱い部分を隠し、必要以上に自分を強く見せようとするため態度は高圧的となった。

 ハリル監督に近い関係者は「監督は1対1だと話を聞いてくれる。ただ、多くの人を前にすると、自分がボスなんだという態度に変わり、どうしても強い言葉になってしまう」と明かす。日本人の「デュエル(1対1)」への意識の低さを厳しく指摘し、スピードにも不満で「Jリーグと欧州はバイクとフェラーリぐらい違う」と過激な表現も使った。

 「私はリアリスト。幻想を抱かないでほしい」と日本の現在のレベルを自覚させ、本気で強くするために一切の妥協を許すことはできなかった。ただ、柔軟性を欠き“アメ”が少なく“ムチ”ばかりの指導は、最終的に選手との摩擦を生み、協会との溝も深まっていった。W杯本大会を前に日本を去ることになった。(特別取材班)

http://www.hochi.co.jp/soccer/japan/20180410-OHT1T50295.html